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金庫破り

「アリストノミア」「別の道」「幸福なロシア」「トレザリウム」に続く、アクーニンと「チハルチシヴィリ(アクーニン氏の本名)」共著形式の第五弾。このシリーズ超つまらんのですが、続くんですね。でも雰囲気的に、そろそろこれで最終巻か?

時代は1950年代、第二次世界大戦も終わり、スターリンも死んで、ちょっとソ連の恐怖政治がゆるんできたころ。アリストノミアから出てきたアントンが主人公で、アントンはもうすぐ60歳になります。

息子のレムは戦死し、障害のある娘アダの世話をしながら、医者として暮らすアントン。世捨て人的になったのか、昇進も断り、職場で迫ってくる女子も拒否したりしてます。60にもなってモテるとかあんのかよ。

そんなアントンと出会ったのが、性格分析を研究している老婆エピフィエヴァ。彼女の性格診断を受けたことで、老いにさしかかったアントンの人生に大きな変化が…。

タイトルの「金庫破り(メドベジャートニツァ)」というのは、エピフィエヴァのあだ名みたいなもので、人の奥に隠された、自分でも意識していない本当の性格を見出すことができる、ということのようです。

登場人物

アントン「アリストノミア」「別の道」「幸福なロシア」以来でてきた主人公。医者。もうすぐ60歳。
アダアントンと亡き妻ミッラの娘。知的障害かなんかで、喋らない。
チナ編集部に勤める女子。結婚願望がない。
エピフィエヴァ救急車の看護婦をしている老婆。背骨が曲がっている。もと神経学者で、人の性格分析がライフワーク。
サーニン「トレザリウム」に出てきた、アントンの息子レムの戦友。政治犯だったが釈放された。
ショーンベルグサーニンの刑務所仲間。出獄後、秘密警察幹部に復讐している。
フィリップ「アリストノミア」「別の道」「幸福なロシア」からずっと出てきた、秘密警察の隊員。そろそろ引退する年齢。

ストーリー

ネタバレにならない程度に解説。

人生の終盤にさしかかったアントンは、知的な老婆との出会いで、新たな運命が開ける。

妻は秘密警察に殺され、息子は戦死し、障害のある娘と失意のまま暮らすアントン。ある時、救急看護婦のエピフィエヴァと出会う。

もと神経学者のエピフィエヴァは、人の性格分析をライフワークにしている。エピフィエヴァはアントンの性格を分析し、近所に住む娘チナが、アントンと相性最高と診断する。

チナと出会ったアントンは、愛称バッチリでお互い惹かれあう。とはいえ年齢差がすごい二人の運命は…。

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