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犬のような死

アクーニンと「チハルチシヴィリ(アクーニン氏の本名)」共著形式の第六弾。つまらないこのシリーズ、これで最終巻らしいです。

時代は1960年代、スターリンもいなくなり、なんとなくソ連も共産諸国も、鉄の恐怖政治がゆるんできたころ。

主人公のマラートは小説家で、歴史小説を執筆。なんか作品がスターリンに褒められたりした、という設定。

革命後の内戦時代を舞台にした小説を書こうとする中で、革命で処刑された、自分の父親の運命について知る…というストーリーになっております。

なんか革命期とか、60年代の政治的な動きとか、よく知らないことが出てきて、分かりにくいです。日本人にはなじみが薄いですね。

なお、第一巻「アリストノミア」から出てきたアントンがまた出てきますが、この人もついに80代の老年に。で、アントンの手記という体裁で、老年についてあれこれ考えるエッセーみたいな文章が挿入されております。例によって、つまらないので読み飛ばしましたが。

登場人物

マラート小説家。おとなしい性格。
アントン「アリストノミア」からずっと出てきた主人公の一人。医者。もうすぐ80歳。
アガタ自由主義サークルに通う美女。
チナ「金庫破り」から出てきた文学女子。アントンと年の差結婚している。
アントニーナマラートの妻。きついキャラ。
ラガチョフ「アリストノミア」に出てきた革命家。革命後の内部闘争で粛清された。マラートの父親。
フィリップ「アリストノミア」からずっと出てきた、秘密警察の隊員。引退後、自叙伝を書こうとしている。

ストーリー

小説家のマラートは、歴史小説の取材の中で、父親の運命について知る。

小説家のマラートは、革命期のイギリスのスパイや、ロシアの亡命革命家の小説を書こうとする。

取材の過程で、自分の父親が、革命の大物で、のちに内部闘争で処刑されたことを知る。父親を知っているアントンやフィリップと出会い、いろいろ話を聞く。

厳しい統制がゆるむ時代の雰囲気もあり、なんとなく自由活動にひかれるマラート。きつい妻にいろいろ支配されながら、美女アガタに恋したりして、政治的ななんやかやを思い悩んだりするが…

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