尼僧ペラギヤのシリーズ

このシリーズは三作で完結しており、第一巻だけテレビ映画化されています。

副題が「地方の探偵」となっており、ヴォルガ川近辺?の田舎を舞台に、修道院の尼僧ペラギヤが、事件を推理で解決します。

エラスト・ファンドーリンのシリーズと同様、作品の時代は、19世紀末、ロマノフ朝の帝政末期あたりと思われます。地方の町でも、ガス灯とか汽車とかが発達してきたようです。

翻訳家で東京外大教授の沼野恭子さんの解説によれば、このシリーズは、他と比べて「文体的にひじょうに凝った『文学的』シリーズ」なんだそうです。

ロシア田園の生活といえば、チェーホフだのが好んで描いたテーマと思われ、そういうロシア文学の伝統も継承してるんですかねー。

主要登場人物

シスター・ペラギヤザヴォルジュスクの修道院につとめる尼僧。出家の身だが、生気と知性にあふれた娘。修道院では、子供たちに文学と体育を教えている。そばかすと丸眼鏡がトレードマーク。

作品リスト

No.題名原題刊行作品の舞台内容
1ペラギヤと白いブルドッグПелагия и белый бульдог2000ザヴォルジュスクの町と、近郊の村ドロズドフカ白いブルドッグの毒殺事件に端を発する、連続殺人事件を解決。
2ペラギヤと黒い修道士Пелагия и чёрный монах2001「青の湖」に浮かぶ、カナン島と新アララトの町有名な修道院に出没する、黒い修道士の亡霊の謎を解決。
3ペラギヤと赤いおんどりПелагия и красный петух2003ロシアとイスラエルユダヤ教預言者にまつわる殺人事件を解決。

更新履歴

2012/04/29 第三巻「ペラギヤと赤いおんどり」 を公開
2012/04/15 第二巻「ペラギヤと黒い修道士」 を公開
2012/03/30 第一巻「ペラギヤと白いブルドッグ」 を公開