TOP >エラスト・ファンドーリンのシリーズ > 軟玉の数珠> テーブルトーク 1882年
題名の通り、アジンツォーヴァ夫人のサロンでの"テーブルトーク"が舞台。
ある公爵令嬢の失踪事件について、ファンドーリンが推理を駆使して解決。
現場検証や尋問など一切せず、サロンで聞いた話だけで、事件の真相を言い当てる、というスタイルです。
ファンドーリンとマサ以外の登場人物たち。
リディヤ・アジンツォーヴァ | サロンを主宰するマダム。 |
---|---|
ムスターフィン | リディヤの客。カラーキン公爵令嬢の失踪事件について、サロンのみんなに話して聞かせる。 |
カラーキン公爵 | 頑固者で大富豪の老人。田舎に引っ込んでいる。 |
アニュータとポーリンカ | カラーキン公爵の双子の娘。アニュータは陰気でポーリンカは陽気。頑固親父の公爵のせいで、28歳になっても結婚相手が見つからず、田舎の屋敷に引きこもらされている。 |
レナール | フランス人の建築家。カラーキン公爵邸の改修を担当中。 |
ネタバレにならない程度に解説。この作品は日本語訳が出ていませんが、英訳があるので、結末はそちらでご確認ください。
アジンツォーヴァ夫人のサロンに招かれたファンドーリン。そこでの話題は、カラーキン公爵令嬢ポーリンカの謎の失踪。
ポーリンカは建築家レナールと駆け落ちしたっぽいが、その足跡は全く不明。父の公爵はショック死し、姉のアニュータは精神がおかしくなって、遠くリオ・デ・ジャネイロに引っ越したらしい。
話を聞いたファンドーリンは、「事件の真相は、思っていたよりも忌まわしいもののようだ」と謎の発言をする。そしてさらに、「公爵の屋敷は水道があったか?」とわけのわからん質問をするが…。
アクーニン作品でおなじみの、画家イーゴリ・サク―ロフ氏による挿絵がついています。
アジンツォーヴァ夫人のサロンで、推理を披露するファンドーリン。右上は双子のカラーキン姉妹。 | |
1882年のリオ・デ・ジャネイロ。 |