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第十一巻 軟玉の数珠/軟玉の数珠

ファンドーリンがいつもジャラジャラいじっている「軟玉の数珠」の由来にまつわるお話。なんというか、東洋趣味・中国趣味の小編といったところでしょうか。

西洋人にはオリエンタルでいいのかもしれませんが、こちらとしてはあまり興味のわかない作品であります。

登場人物

ファンドーリンとマサ以外の登場人物たち。

プリャーヒン東洋の品を扱う古物商。強盗に襲撃され、拷問されたあげくに死亡。
クリューエフブリャーヒンの古物店の店員。
フルーツキー伯爵東洋に通じた変人。道教とか神秘思想にはまっているらしい。
バラノフモスクワ警察長官。
ニバーバスハレフカ勤務の警察官。名前は直訳すると「ババアじゃない」とでも言いますか…。名前のとおり、いかついおっさん。しかし、日本語とロシア語で、「ババア」「バーバ」と、似た意味で発音も似ているというのは、興味深いですな。

ストーリー

ネタバレにならない程度に解説。この作品は日本語訳が出ていませんが、英訳があるので、結末はそちらでご確認ください。

東洋美術の古物商が惨殺される事件が発生。

中国美術を扱う古物商ブリャーヒンが惨殺され、店が荒らされた。しかし盗品はなし。ファンドーリンは犯人が何かを探していると睨む。

案の定、隠してあった軟玉の数珠を見つけ、持ち帰る。証拠品を勝手に持って帰ったらあかんがな。

その夜、ファンドーリンは謎の中国人の襲撃を受ける。翌日モスクワの中国人街に潜入し、アヘン窟を調べる。

好奇心からうっかりアヘンを吸ってしまい、朦朧となるファンドーリン。そのすきに、数珠が奪われる。後を追うファンドーリン、マサと警官ニバーバの前に、ファンドーリンを襲撃したカンフーの達人が現れて…。

挿絵集

アクーニン作品でおなじみの、画家イーゴリ・サク―ロフ氏による挿絵がついています。

恐るべきカンフーの達人を倒した一同。アヘンでもうろうとしたファンドーリンと、マサ、そして警官のニバーバ。
モスクワ スハレフカの風景。

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