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第十七巻 重く長い病の果てに

歴史シリーズの9作目で、歴史書のパートは、これが最終巻だそうです。

ロマノフ朝最後の皇帝ニコライ二世の治世について書かれております。

長きにわたるロマノフ王朝ですが、自由思想の台頭により、かつての専制統治体制の維持が難しくなり。ニコライ二世も、強権と融和の間でいろいろ試みたみたいですが、時代の波には逆らえず。

アクーニン氏によれば、ニコライ二世は、専制君主としてのロシア皇帝にこだわっていて、それが神の意思だと信じていたようです。

しかし日露戦争でいまいちだったために帝政の権威は失墜し、革命騒ぎを弾圧したために、さらに事態は悪化。

その後、第一次世界大戦でズタボロになったのが致命傷となり、ロシア帝国は滅んでしまいました。

ちなみに、2022年2月28日現在、プーチン大統領がウクライナを侵略し、激しい戦闘が続いております。

いくら独裁的と言っても、ロシアはヨーロッパの一部で、北朝鮮とか中国とかよりは開明的だと思っていたのですが。そんなことなかったんですね。

アクーニン氏の考えでは、いまになっても、専制的なロシア国家の病根は、そのまま残っている、ということになりそうです。

参考画像

絵画で見るロシアの歴史。

ニコライ二世と家族。1916年。この翌年には、みんな処刑されたんですかね。体制崩壊はしょうがないとして、処刑は無くせないもんですかね人類。

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