アクーニン氏の新たな文学プロジェクト「タコ」の第一作。電子書籍のみのリリースで、タコの8本足のように、各章の最後で読者が主人公の行動を選択すると、別の8つの結末になるようになっています。昔のゲームブックみたいなインタラクティブ小説。
8つの結末の最後に、「このストーリーを選んだあなたはこんな性格」という精神分析がついています。あまりあたってると思えなかったが、「自分だったらこうする」ではなく、「小説的にこう展開してほしい」という視点でストーリーを選んだからですかね。
ガンで余命いくばくもない人が主人公。最初のストーリー分岐で、女性になる場合と男性になる場合があります。主人公が怪しいおっさんグローモフのカウンセリングを受け、各種ストーリーが展開していきます。
題名の「スラジン」というのは、ガンの鎮痛剤の名前みたいです。幻覚作用があって、それがストーリーに関係したりする。
ということですが、インタラクティブな小説って、全ての結末を読まないと落ち着かないからめんどくさい。
アントニヤ | 胃ガンで余命3か月の女性。交通事故で家族を失ったトラウマを抱えている。 |
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ニコライ | 胃ガンで余命3か月の男性。対テロ特殊部隊員。 |
グローモフ | 余命いくばくもない人達のカウンセリングをしているおっさん。死の淵から二回生還した過去を持っている。 |
ゾヤ | グローモフの患者。大きなメガネをかけている女性。 |
アレクサンドル・ニコラエヴィチ | グローモフの患者。1年以上通っているおっさん。 |
マルガリータ | グローモフの患者。美女。 |
レオニード | グローモフの患者。マルガリータの恋人。 |
ラーナ | グローモフの患者的な謎の美女。 |
レフ・リボーヴィチ | 主人公の相談相手的な医師。 |
ネタバレにならない程度に解説。
胃ガンで余命3か月の主人公。鎮痛剤のスラジンの幻覚に悩まされながら、死期がせまった人向けのグローモフのカウンセリングを受ける。
そこに謎の美女ラーナが登場。彼女を追いかけるかどうかによって、ストーリーが変化。さらに、主人公やグローモフの過去がそれぞれ明らかになって、ストーリーは8通りに分岐する…。
参考画像など。
こんな感じで、各チャプターから分岐ストーリーを選べるようになっております。 |